Blink.

こんにちは、はじめまして。

『ウエスト・サイド・ストーリー』を見てきた

めちゃめちゃ久しぶりに
映画館に行ってきた。

コロナもあって病院在職中は
我慢していたし、
なによりウエスト・サイドは
絶っっっ対に映画館で見る!
と決めていたので。

映画はそんなに見る方ではないので
正直良し悪しとかはわからない。
ただ自分の感覚で感想を言うならば
純粋に見に行ってよかったと思った。


✂︎ 以下ストーリーにも触れます ✂︎

 

 

 

よかったと思うところ。

✴︎オリジナル(1961)に思ったより忠実

 スピルバーグがミュージカルと聞いて
 どんな感じか想像つかなかったけど
 本当にちゃんとミュージカルだった。
 変に現代化とか変なぶっ込みがなくて
 安心して見ていられたし、
 オリジナルへのリスペクトを感じた。

✴︎アニタ役のアリアナ・デボーズ

 とにかくパワフルで存在感あって
 かっこよすぎる!の一言。
 見てるだけでこちらのテンションがあがる。
 なんていうか迫力?貫禄?すごすぎる。
 これでこそアニタ😭 

✴︎マリア役のレイチェル・ゼグラー

 表情と歌声がとてもよかった。
 前作のマリアよりあどけなさが残る。
 天真爛漫で可愛らしかった🌻
 “I Feel Pretty”の夢見る少女感が好きなのよね。 

✴︎リフ役のマイク・ファイスト

 出で立ちや表情が、不安定さと
 危うさと凶暴性を纏ってて
 すごく引き込まれた。
 ジャックナイフって感じ。笑
 それでいてものすごくトニーに
 執着?みたいなものがあって。
 愛を知らない少年の姿が
 そのままあるようだった。
 正直トニーより存在感あった。
 あと単純に顔が好き。

✴︎チノの取り上げ方

 結構大事な役どころなのに
 オリジナルではそんなに存在感を
 感じられなかったのだが(私だけ?)
 今回はよくフィーチャーされてて
 ベルナルドとの関係とか
 チノ本人の気持ちとか行動の動機が
 描かれていて生きた役になってた。
 出番は多くなくても存在感ある!
 これはオリジナルとは違う点だけど
 いい意味での変化だった!

✴︎リタ・モレノの再登場

 オリジナルのアニタ
 リタ・モレノが出ていた。
 むしろ彼女を登場させるために
 ドクを彼の妻役に変えたんだろうな〜
 御年90歳とは思えない!

✴︎俳優さんたちのダンスのキレ

 言わずもがな、ですが。
 やっぱりWSSはダンスが見どころだよね〜

 


ちょっと残念だったところ。

✴︎トニーの存在感

 取り立てて悪いところもないけど
 良いところもそこまでかな、という印象。
 繊細といえば繊細だけど。
 まあ元々は純朴なんだろうなってのは
 伝わったかも。だからこそ悪に流されて
 今まで生きてしまって服役を機に
 改心しようとしてるけど、
 過去の積み重ねが拭いきれなくて
 弾みで出てくる凶暴性みたいなのは
 怖かったね。
 
 でも!マリアが死んだらしいって
 聞かされたときの表情は「すご...」と
 思うくらい、リアルで驚いた。
 ぐっと胸を潰される苦しさがあった。
 そこはめっっちゃくちゃ良かった!ので
 その表情だけもう一度見たいなと思う。
 
 でも元々WSSはストーリー的に
 ベルナルドとかアニタとかリフが
 どうしても存在感でちゃう気が
 しないでもないけど。

✴︎ベルナルドのキャラ・描かれ方

 ボクサーとして活躍してるという設定。
 でもただの短気な乱暴者みたいな印象を
 受けてしまい、あまり魅力を感じなかった。
 オリジナルを演じてたチャキリスが
 セクシーで大人の魅力満載で
 とても好きなので比べてしまうのも
 あるのかもしれない。
 いやあ、それにしてもオリジナルの
 ベルナルドとアニタは本当に最高なのよ。。
 “America”とかダンスパーティーのMamboとかね。

✴︎ダンスのフリ

 まあリメイクするにあたって
 撮り方も変わるだろうから
 仕方ないのかもしれないけど
 とあるダンスの好きな振り付けが
 完全に変わっていて、リメイク版でも
 同じ振り付けで見たかった!という
 シーンがあった。
 まあこれは完全に個人の好み😂
 
 とはいえダンスはどれも本当に素晴らしいし
 撮り方も迫力あってどのシーンも
 本当に高揚感ある。劇場で見るべき。

 

 

 

レナード・バーンスタインの音楽


これこそ言わずもがな、なんだけど
やはりミュージカルですから
醍醐味は音楽そのものである。

バーンスタインの音楽は
年を増すごとに魅力的に感じてくる。
(といっても多くは知らないのだが。)

この作品に関していえば
本当に彼にしか書けない個性的な、
というか突拍子もない、というか
掴み所のない?というか。

よくこんなフレーズ思いつくなあと
思うのです、わたしは。
変拍子があったり、作品に合わせて
ラテン楽器もたくさん入るし
多彩な味がポンポン用意されてて
全く飽きないのです。
だから3時間ほどの上映時間も
あっという間。

 

しかも、
テンポよく進んできたかと思えば
信じられないほど美しいハーモニー、
メロディの曲を持ってきたりするんですよ。
これを同じ人が書いてるのか、と思うほど。
音楽だけで泣いちゃうよ。
ギャップ、といっていいのかわからんけど
ある意味、反則技。笑

ラストシーンで流れる、その名も
“Finale”という曲なんて最たるもんで
なんと言葉で表したらいいのか
わからないほど美しくて
この曲だけは昔から好きで
どうしても涙が出てしまう。
シーンの内容とも相まって。

最後のベース音がずっと不協和音なのは
終わらない人種や民族間の争いや
今でも埋まらない溝を表現したものなんだそう。
確か「題名のない音楽会」か何かで
バーンスタインの弟子であった、
指揮者の佐渡裕さんが話していたのを見て
めちゃくちゃ感動した覚えがある。

それがこの映画や音楽に込められた、
メッセージなのだと思った。
Finaleだけど問題はまだ続いてるのよって。


正直、彼の曲を昔はそこまで
好きなわけじゃなかったんだけど
年を重ねて聞いていくうちに
彼の味が音楽の中で生き生きと
輝いているのを感じるようになって
感動が増してきて、羨ましいとさえ思う。

当時の彼が音楽に込めたエネルギーや
思いが今でも感じとれるようで。
やっぱりすごいわ。
他の人には書けないよ。
年々好きになります。バーンスタイン

 


と、本題とは若干ずれたところで
書きすぎたのでそろそろ終わりにします。
もう一回劇場で見たいなと思うくらい、
わたしは大好きなリメイクでした。

スピルバーグ監督、Bravo!🥳
リメイクしてくれてありがとう!